「ひかりのこな」はなぜ嫌われる?効果・SV入手方法と対策の真相
ポケットモンスターの対戦シーンにおいて、長年プレイヤーたちの論争の的となってきた持ち物が「ひかりのこな」です。ただポケモンに持たせるだけで相手の命中率を削り、確定勝利の盤面を突如として覆すこのアイテムは、カジュアル対戦からランクバトルの最上位帯に至るまで、数多くのドラマと同時に深い悔恨を生み出してきました。
最新作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット(ポケモンSV)』の対戦環境においても、その特異な性能は依然として独自の存在感を放っています。本稿では、ゲーム内の内部数値や確率計算の客観的データに基づき、ひかりのこなの真の性能、SVでの具体的な入手ルート、類似アイテム「のんきのおこう」との差異、そしてなぜこれほどまでにプレイヤーから「嫌われる」のかという心理的・戦術的背景を徹底解剖します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:ひかりのこなの効果は「相手の技の命中率を0.9倍にする」仕様であり、実質的にすべての技を10%の確率で回避可能にする。
- 要点2:ポケモンSVではテーブルシティの「デリバードポーチ」にて30,000円で購入可能(ジムバッジ4個入手後)。
- 要点3:努力や緻密な立ち回りを「1割の不条理な運」で無力化するため嫌われやすく、対策には必中技や「はたきおとす」、状態異常が必須となる。
【基本仕様】ひかりのこなの効果と発動確率の計算式を徹底検証
ひかりのこなのゲーム内テキストには「持たせると 光の粉が 相手を 幻惑して 技が 命中しにくくなる」と記載されています。これだけを見ると曖昧な表現にとどまりますが、内部データにおける実際の計算処理は極めて明快です。
戦闘時の最終命中率は、技本来の命中率に「技の命中率補正 × 攻撃側の命中ランク補正 × 防御側の回避ランク補正 × その他の補正」を乗算して算出されます。ひかりのこなはこの計算の最終段階において、相手の命中率に「×0.9」を掛ける補正をかけます。つまり、命中100の技であれば命中率は90%になり、10回に1回は確実に技が外れる仕様です。
| 技の基本命中率 | ひかりのこな適用後の実質命中率 | 技の外れる確率 | 対戦における主な代表技 |
|---|---|---|---|
| 命中100 | 90.0% | 10.0%(10回に1回) | 10まんボルト、じしん、シャドーボール |
| 命中90 | 81.0% | 19.0%(約5回に1回) | りゅうせいぐん、じゃれつく、コメットパンチ |
| 命中85 | 76.5% | 23.5%(約4回に1回) | だいもんじ、おにび、いわなだれ |
| 命中80 | 72.0% | 28.0%(3.5回に1回) | ハイドロポンプ、ふぶき、かみなり |
| 命中70 | 63.0% | 37.0%(約3回に1回強) | きアイだま、ぼうふう、うたう |
注目すべきは、元々の命中率が不安定な技に対する威力です。威力の高い大技(命中80〜85前後)に対してひかりのこなを突きつけると、技の成功率は7割台まで急落します。この「10%の命中率削り」は、単なる数値以上のプレッシャーを攻撃側に与えます。

【ポケモンSV】ひかりのこなの入手方法とショップの解放条件
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』において、ひかりのこなを入手する手順は明確に設計されています。ストーリーの進行状況によってショップへの陳列条件が異なるため、育成環境を整える際は手順を押さえておく必要があります。
【主な入手ルート】
1. テーブルシティの「デリバードポーチ」で購入(最推奨)
パルデア地方の中心都市であるテーブルシティ東側の「デリバードポーチ」にて、1個30,000円(または30,000LP)で販売されています。ただし、ゲーム開始直後には店頭に並んでいません。パルデア地方の各地にあるポケモンジムに挑み、ジムバッジを4個以上獲得した時点で販売リストに追加されます。
2. フィールドのモンスターボール(光るアイテム)からの拾得
パルデア地方のフィールド上、特にロースト砂漠などの特定エリアで地上に落ちているモンスターボールから低確率で入手できるケースがあります。ただし、確定入手かつ周回効率を考慮すると、デリバードポーチでの資金購入が圧倒的に確実です。
「のんきのおこう」との違いは?重複仕様と第9世代の重要変更
過去作のプレイヤーの間で頻繁に交わされる疑問が「ひかりのこな」と「のんきのおこう」の性能差です。
結論から整理すると、対戦における回避補正効果自体は両者まったく同一(命中率×0.9倍)でした。第4世代から第8世代までは、オフィシャルレギュレーションの「どうぐ重複禁止ルール」をすり抜ける目的で、1チーム内に回避率補正アイテムを2枠採用する際に「1匹目にひかりのこな、2匹目にのんきのおこう」を持たせる運用が行われていました。
しかし、『ポケモンSV(第9世代)』において「のんきのおこう」はアイテム自体が未内定(未実装)となっています。ベイビィポケモンのタスクやおこうシリーズの多くが整理・統合された結果、現行のSV環境で相手の命中率を恒常的に0.9倍にする道具は「ひかりのこな」の1択のみとなりました。
また、「重複」の仕様にも明確なルールが存在します。1匹のポケモンが持てる道具は1つだけですが、特性や技との重複は可能です。例えば、砂嵐状態で回避率が1.25倍(相手の命中0.8倍)になる特性「すながくれ」を持つガブリアスにひかりのこなを持たせた場合、計算は「0.8 × 0.9 = 0.72倍」の乗算となります。これにより、通常命中100の技であっても命中率は72%まで低下し、鉄壁の回避性能を生み出すことが可能です。

なぜ対戦で嫌われるのか?「害悪戦術」と運ゲー批判の深層心理
ひかりのこなは、対戦コミュニティにおいて長年「害悪アイテム」「運ゲーの温床」として激しい批判に晒されてきました。なぜこれほどまでに嫌悪されるのか、その理由は競技志向の対戦環境とプレイヤーの深層心理にあります。
第一の理由は、「プレイヤー側の実力・プレイングの否定」です。ポケモン対戦は、タイプ相性、ダメージ計算、素早さ関係、相手の行動予測といった情報戦の積み重ねで勝敗が決まります。幾手も先を読み、完璧な試合運びをして相手を追い詰めた最終局面において、ひかりのこなによる「10%の技外し」が発生した瞬間、それまでの戦術的優位がすべて水泡に帰します。プレイヤーにとって「実力で負けた」のではなく「不条理な乱数で勝利を強奪された」という体験は、強烈な理不尽さとストレスを生み出します。
第二の理由は、耐久系・ハメ戦術とのシナジー(害悪戦術の成立)です。ひかりのこな単体であれば試行回数は限られますが、以下のような戦術と組み合わさることで猛威を振るいます。
- 「みがわり」+「まもる」の連続使用:相手の攻撃をやり過ごしながらターン数を稼ぎ、その間にひかりのこなの10%外れを誘発させて「みがわり」を盤面に残す戦術。
- 「ちいさくなる」等の回避積み技:回避率を上限まで引き上げた上でさらに0.9倍補正をかけ、相手の攻撃をほぼ成立させなくする構築。
- スリップダメージ(どくどく、しおづけ、すなあらし):自らは攻撃せず、相手が技を外すのを待ちながら定数ダメージで削り殺す展開。
SNSや対戦掲示板を調査すると、「ひかりのこなを持った相手に勝っても負けても後味が悪い」「対戦ゲームとしての駆け引きが消失する」といった嘆きが数多く散見されます。心理学で言われる「ネガティビティ・バイアス(不快な経験が記憶に強く刻まれる現象)」も手伝い、10回に1回しか起きないはずの回避が、やられた側には「常に外されている」かのような錯覚をもたらすのです。
一般に知られていない盲点とネットの誤解
対戦環境におけるひかりのこなには、一部で誤った認識が広まっています。正確なバトル知識を身につけるために、以下の2つの盲点を押さえておく必要があります。
誤解1:特性「てんねん」でひかりのこなの回避を無効化できる?
これは対戦初心者が最も陥りやすい罠です。ヘイラッシャやラウドボーンが持つ強特性「てんねん」は、「相手の能力変化(ランク補正)を無視して攻撃する」効果です。つまり「ちいさくなる」や「かげぶんしん」による回避ランクの上昇は無効化できます。しかし、ひかりのこなは能力ランクの変動ではなく「命中率の直接補正(乗算補正)」であるため、特性「てんねん」であっても0.9倍補正を無視することはできません。てんねん持ちであっても命中100の技は90%に低下します。
誤解2:ひかりのこなを持たせれば一撃必殺技も回避できる?
「ぜったいれいど」や「じわれ」といった一撃必殺技の命中率は、通常の命中・回避の計算式とは完全に独立した特殊な計算式(自身のレベル - 相手のレベル + 30%)によって判定されます。そのため、ひかりのこなを持たせていても一撃必殺技の命中率を0.9倍に下げることは一切できません。一撃必殺技に対してひかりのこなは何の防御壁にもならない点には注意が必要です。
【プロの結論】採用をおすすめできるプレイヤー・避けるべきプレイヤーの判断基準
ひかりのこなは、対戦で勝利を掴むための正当なツールである一方、明確なリスクとトレードオフを抱えています。構築への採用にあたっては、以下の基準で冷静に判断すべきです。
【採用に向いているプレイヤー・構築】
- 「きあいのタスキ」や「こだわりアイテム」など主要アイテムの奪い合いが発生しており、持ち物枠に余裕がある耐久型ポケモンを採用している場合。
- 「みがわり」「まもる」を駆使したターン稼ぎが基本戦略に組み込まれており、試行回数を稼ぐことで10%の確率を自ら手繰り寄せられる構築。
- 格上の強豪プレイヤーに対して、実力差を覆すワンチャンス(アップセット)を論理的に狙いにいきたいトーナメント環境。
【おすすめできないプレイヤー・構築】
- 安定した勝率を長期間維持したいランクバトル上位層(試行回数が増えるほど「自分が10%を引けずに負ける試合」が確実に発生し、レーティングが収束するため)。
- 「たべのこし」や「オボンのみ」を持たせることで確定数をずらせる明確な耐久調整ラインが存在するポケモンを運用している場合。
- 対戦相手とのスポーツマンシップや純粋な読み合いを重視し、不条理な運要素による勝敗にストレスを感じやすいプレイヤー。

【完全包囲】ひかりのこなを機能停止に追い込む実践的対策
対戦相手のひかりのこなにペースを乱されないためには、構築段階から「運要素を介入させない処理ルート」を用意しておくことが不可欠です。
1. 「必中技」による完全無力化
ひかりのこなの0.9倍補正は、回避率に関わらず必ず命中する「必中技」には一切適用されません。SV環境で猛威を振るうドドゲザンの「ドゲザン」をはじめ、サーフゴーや特殊アタッカーの「はどうだん」、物理アタッカーの「つばめがえし」などは、相手がどれほど回避性能を高めていようと確実にダメージを与えられます。
2. 「はたきおとす」「トリック」によるアイテムの剥奪・機能停止
相手のひかりのこなを叩き落としてしまえば、その瞬間にただの無防備なポケモンへと変貌します。「はたきおとす」は現行ルールで非常に採用率の高い技であり、交代際や対面で放つだけで相手の戦術を根底から崩壊させられます。また、「トリック」や「すりかえ」で「こだわりスカーフ」などを押し付ける動きも極めて効果的です。
3. 定数ダメージと状態異常による包囲網
ひかりのこな持ちは耐久型が多いため、「どくどく」や「おにび」で機能低下を狙う、あるいはステルスロックや砂嵐などのスリップダメージで削っていく立ち回りが安定します。さらに「みがわり」を貫通してダメージと妨害を届ける「ハイパーボイス」や「うたかたのアリア」などの音技、特性「すりぬけ」を持つドラパルト等の選出は、粉持ち害悪ギミックに対する直接的な回答となります。
【ひかりのこな】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ポケモンSVで「ひかりのこな」はどこで買えますか?
A1:パルデア地方の中央にあるテーブルシティのショップ「デリバードポーチ(東店・西店)」で購入可能です。価格は30,000円(または30,000LP)です。ただし、ジムバッジを4個以上所持していないと店頭に並ばないため、ストーリー中盤以降に買いに行きましょう。
Q2:「ひかりのこな」と「のんきのおこう」はどちらが強いですか?
A2:技の命中率を0.9倍にする効果値は完全に同じです。ただし『ポケモンSV』には「のんきのおこう」が存在しない(未実装)ため、現行世代では「ひかりのこな」一択となります。
Q3:回避ランクを上げる技「ちいさくなる」と併用すると効果は重複しますか?
A3:重複します。「ちいさくなる」による回避ランク上昇の計算を行ったあとの数値に対して、さらにひかりのこなの「×0.9」が乗算されます。そのため、技が当たる確率は驚異的に低くなります。
Q4:相手のひかりのこなで技を外さないようにする特性はありますか?
A4:カイリキーなどが持つ特性「ノーガード」があれば、互いの技がひかりのこなの補正を無視して100%命中します。なお、特性「てんねん」は能力ランク変化を無視する効果のため、道具による命中率補正であるひかりのこなには効果がありません。
まとめ:勝敗を左右する運の要素と向き合うために
ひかりのこなは、対戦相手からすれば「努力を10%で水泡に帰す理不尽な道具」であり、使う側からすれば「絶望的な劣勢を覆す最後の希望」でもあります。この表裏一体の性質こそが、長年にわたってプレイヤーの間で激しい議論を巻き起こし続けてきた最大の要因です。
ゲームシステムとして存在する以上、道具の採用自体に善悪はありません。しかし、安定して勝ち星を積み上げたいのであれば、ひかりのこなの持つ「確率の罠」に過度に頼るのではなく、必中技やアイテム無力化といった確実性の高い対抗策を構築に忍ばせておくことこそが、勝率を揺るぎないものにする鍵となります。 (出典: ひかり の こ な(Yahoo!ニュース))